彼女が僕にしてくれたこと、最後に言ってくれたことが心に強く残っている件
彼女は外国で働いていた。
いつか僕がその外国に来ることを夢見て、3000万円の家を買った。
ここ、日本みたいで好きだなと僕がいった、海の近くの静かなアパート。
僕はそれでも日本にいた。
「あなたは結局日本に居たいんでしょ。」
そう言われた。そうじゃないんだけど、そうなんだ。
なんとも歯切れの悪い答えを返して、彼女は続けた。
「あなたは、とてもポジティブな人だと思っていたが、そうじゃない。」
「Optimisticだけど、Positiveじゃない。小さな幸せ、他人から与えられる幸せだけ
を感謝して、自分で決断して幸せを勝ち取ることのしない臆病者だ。」
そう言われた。
「あなたをずっと横で見ていてわかったけど、
あなたは目の前に解決すべき問題があるとき、
時間がそれを解決すると思って少しずつ少しずつ
りんごの皮を剥くように、、、待って解決する、」
「というより、誰かによって解決されるのを待っている。
私は違う。悩むのでなく、自分で決断して動いて早く解決したい。
そういう人間なの、私は。恋愛小説じゃなく推理小説が好きなの私は。」
最後まで君は自分の言葉を強く持って人生に立ち向かっている。
誰も自分の国の先例がいない中で。でも彼女は抜け目なく現実を見ている。
僕は、僕は、安全と安定を重ねた日本にいる。夢を見ている。
願いを込めるとき、寺や神社に参拝に行くとき、
彼女への感謝を祈り、彼女のこれからの幸せを願っている。
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くまに追いつく。